『 詩吟女子<改訂版>』(春秋社)が新発売されました!

『詩吟女子<改訂版>』(春秋社)が新発売されました!
本書にインスパイアされた漫画『詩吟(ぎん)じませ!』イラスト帯による改訂版が、2025年2月14日に新発売されました。
内容
大きな声を出すと、こころが晴れ渡る!詩吟の歴史から吟じ方のスタイル、名詩の解説など、徹底的にわかりやすく紐とく詩吟入門書!
本書の楽しみ方
1月から12月までの12章構成で、月ごとのテーマに沿った現代の日常の中で吟じたい詩とその作者、作られた背景、その詩の吟じ方を紹介しています。
また、詩吟に関する質問とその回答、詩吟による日常生活におけるメリット、巻末には、簡単に大きな声が出る発声法について解説します。
さらに、掲載の詩吟の一部をインターネット上で、動画で公開していますので、合わせてご鑑賞いただけます。
目次
序――詩吟をより楽しむための10の質問
第1章 一月 正月――お正月に吟じたい和の心を感じる詩吟
第2章 二月 立春――春が待ち遠しくなるぽかぽか詩吟
第3章 三月 送別――送別会で涙を誘うサヨナラ詩吟
第4章 四月 花見――お花見を盛り上げるワイワイ詩吟
第5章 五月 五月病――五月病を吹き飛ばすパッション詩吟
第6章 六月 結婚――結婚式で吟じたいお祝い詩吟
第7章 七月 海――海に向かって吟じたい詩吟
第8章 八月 納涼――暑さも吹き飛ぶクールな詩吟
第9章 九月 月見――お月見をしながら吟じたいロマンチック詩吟
第10章 十月 秋風――秋風が身にしみる味わい詩吟
第11章 十一月 酒――お酒を吞みながら吟じたい味わい詩人
第12章 十二月 雪――一年の締めくくりに吟じたい詩吟
実践編 詩吟道場――簡単、呼吸&発声法入門
「あとがき」より
そもそも、本書を執筆するきっかけは、詩吟を広く知ってもらいたいということでした。現在、まったくの初心者に向けた「とにかくわかりやすい詩吟入門書」というものが、ほとんどありません。漢詩の解説本はあっても、歌の発声法とは一緒になっていませんし、また、古典の詩と日常とをからめて紹介する書籍も多くはありません。詩吟を知りたい人にとって入門しやすい指南書がないという状態だったのです。
そこで、本書では「詩そのものの解説」、「日常での楽しみ方」、「歌の発声法」という三つの視点から、詩吟そのものを照らし出してみました。
詩吟は高齢者の趣味、難しいもの、と思われがちですが、そんなことはありません。ただ、詩吟に触れる機会のハードルがこれまで少し高かったのだと思います。ですから、本書で詩吟に初めて接する方と同じ目線に立ち、私にとって詩吟のどこが面白く、また魅力的で、奥深さを感じているのかをお伝えしようと心掛けました。
私は両親の影響で物心つく前から詩吟をやっていましたが、当時から詩吟は世間的にあまり知られておらず、衰退の一途をたどっていました。(中略)
現在では、教室に来てくださる生徒さんを含めて、詩吟をやってみたいという声が少しずつ私のもとに届けられるようになりました。近年、改めて日本人が日本を知る、というような伝統文化を見直す気運もあり、そこに関心を持つ人も増えています。
詩吟で吟じられる詩は日本屈指の名詩です。そのような詩を気軽に各々の観点で楽しむことができるのが詩吟の魅力なのです。そして、こころとからだのバランスが必要な現代社会において、詩吟が若い世代になじみやすいものになり、また、幅広い世代にとって気軽に学べる伝統文化のお稽古事として、日本から世界に広まっていけば本望です。
改訂版刊行によせて
約10年前に出版された本書ですが、本書をきっかけにたくさんの初心者さん&若者が詩吟に興味を持ち、詩吟を始められました。今回改訂版が出版されたことで、より多くの方に詩吟の面白さが伝われば嬉しいです。
詩吟に興味を持たれた方、詩吟をより深めたい方、詩吟を広めたい方にオススメです。
私はこのタイミングで第二子を出産し、残念ながら体験レッスンはお休み中です。もし、詩吟をやってみたいと思われましたら、生の詩吟を聞き、稽古をつけてもらうことをお奨めします。
全国にはたくさんの詩吟教室があり、若い先生から超ベテラン先生まで素晴らしい先生や仲間がおられます。吟じ方や考え方、発声方法など本書と異なる教室もあると思いますが、美しい名詩を声に出すという楽しみは同じです。ぜひ、新たな扉を開いてみてください!!