【テレビ】BS11「偉人・敗北からの教訓」(2024年1月6日20時)に出演します

2023.12.23

BS11「偉人・敗北からの教訓」に出演

毎週土曜日20時放送のBS11の歴史番組「偉人・敗北からの教訓」の、2024年1月6日(土)の回に、ナチュラル詩吟教室講師・乙津理風が出演します。

番組の内容は…?

テーマ:英雄たちが犯した“歴史的大失敗”は私たちが明日を生きるヒントとなる

偉人たちの“栄光”ではなく“失敗”や“しくじり”に焦点を当てた人物伝。過去の失敗を切り口に、偉人の人物像に迫り未来を生きるためのヒントを探る、大人のための歴史情報番組です。

スタジオでは、ナビゲーター(伊東潤さん・歴史作家)が偉人たちの失敗を徹底検証。敗者の「正義」や「言い分」を踏まえつつゆかりの地に残された史料や古文書、様々な専門家の見解をもとに失敗を学びに変えていきます。(番組より)

「大楠公」を吟じました

今回の特集は「楠木正成」。詩吟では、楠公さん(楠木正成)関連の詩がたくさんありますが(私調べでは14題、歴史上の人物を詠じたものとしてはナンバーワン)、最も有名なのが、水戸9代藩主、徳川斉昭作の「大楠公」です。この度、この「大楠公」を吟じさせていただきました。

「大楠公」は、詩吟の中では「鞭声粛々(べんせいしゅくしゅく)」につぐ、スタンダードナンバーです。私が5歳の時、初めて舞台で吟じた詩でもあり、大好きな漢詩です。

「大楠公」漢詩本文

豹は死して皮を留む 豈偶然ならんや
湊川の遺跡 水天に連なる
人生限り有り 名は尽くる無し
楠氏の精忠 万古に伝う

詩の解釈

「豹は死して皮を留め、人は死して名を留む」というのは決して、偶然のことではない。大楠公・楠木正成が戦死をとげた湊川の遺跡は、その川の水が天まで続いているようである。人生には限りがあるが、立派な人物の名声は尽きることがない。大楠公のこの上ない忠義の精神は、永久に伝わって消えることがないであろう。

「大楠公」の詩吟を通して、何を伝えたいか?

詩吟以外にもちょっとしたインタビューの撮影がありました。使われているか分かりませんが、詩吟をやる上で大切なことなので、忘れないようにここに書いておきます。

▼「大楠公」を指導するときに心がけることは?
・内容の理解のため、詩の解釈を大きな声でよむ。
・歴史的背景を話し合い、共有。
・作者がどんな思いで作ったかイメージするように伝える
・命をかけた人を讃える、モーレツな歌。大声で全力で吟じるよう指導。
・言葉が力強く、かっこいい。激しい節回し、烈公(徳川斉昭)の熱い思いが伝わる。
・言葉の端々から伝わってくる偉人の志や思いが身に沁みる
・「大楠公」の詩吟を通して、楠公さんの志や真心の精神を多くの人に伝えたい。

一番悩んだのが、「『大楠公』の詩吟を通して、何を伝えたいか?」という質問でした。「忠誠心」という言葉だけ聞くと、戦争で命を捧げた若者のことなどを思い浮かべて悲しい気持ちになってしまったりするのですが、「忠誠心」の意味は「真心をもって尽くすこと」です。

自分や家族のためだけでなく、公のために尽くす。当たり前のようではありますが、何百年も前から詩や詩吟によってその精神が伝えられ、今がある。その背景を、改めて今後も強く意識していこうと思いました。

BS11「偉人・敗北からの教訓」放送日

私が出るのはちょろっとですが、とても面白く勉強になりますので、ぜひご覧ください!!

番組名:「偉人・敗北からの教訓」
放送局:全国無料放送・BS11
内容:「第26回 楠木正成・無謀な戦いに挑んだ忠臣」
放送日:2024年1月6日(土) よる8時00分~8時55分(ネット配信、再放送あり)
Youtubeにて1/29まで見逃し配信あり

【番組情報】
全国無料放送BS11「偉人・敗北からの教訓」
📺毎週土曜日 よる8時00分~8時55分放送

【出演】
解説:伊東潤(歴史作家)
進行:中西悠理(キャスター)

関連リンク

BS11「偉人・敗北からの教訓」番組ホームページ
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