【動画】詩吟「春暁」孟浩然
2020.12.21
「春眠暁を覚えず」のフレーズは有名ですね。その元ネタとなる詩吟「春暁」をご紹介します。
「春暁」孟浩然
春眠(しゅんみん)暁を覚えず
処処(しょしょ)啼鳥(ていちょう)を聞く
夜来(やらい)風雨(ふうう)の声
花落つること知んぬ多少ぞ
処処(しょしょ)啼鳥(ていちょう)を聞く
夜来(やらい)風雨(ふうう)の声
花落つること知んぬ多少ぞ
意味
春の眠りは心地よく、うつらうつらと夜が明けたのも気付かずに寝ている。外ではあちらこちらで、いかにも春が来ましたとばかりに、ピイチクと鳴く小鳥の声が聞こえてくる。そういえば、夕べは風雨の音がしていたが、花はいったいどれほど散ったことやら。
「春暁」について
今から1300年以上前、唐の時代に生きた詩人、孟浩然(689-740)の五言絶句「春暁」という漢詩です。
一句目は、春日和にうっかりうたた寝してしまったときの言い訳として、昨今でも重宝されていますね。
しかし、暁は夜明けのことなので、昼寝とは違います。また、夜、雨風の音がしたから、花が散ってないかと心配しています。「まだ十分にお花見できてないのかな?」というのは私の呑気な解釈ですが、実際は、立身だ出世だと朝早くから働く人たちとは、別の世界を悠然と表現したとか……。うーん、深い!
春らしいこの詩を、のんびり優雅に吟じてみてはいかがでしょうか。
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