【新刊発売】『 詩吟女子(改訂版)』(春秋社)掲載曲をYouTubeで配信

『詩吟女子(改訂版)』(乙津理風著)が、令和7年2月14日に春秋社より発売されました。また、本書掲載の詩吟のうち、24曲が映像(YouTube)でご視聴いただけるようになりました。スマホやタブレットなどで聴きながら、ぜひ本書とあわせてお楽しみください(『詩吟女子』掲載曲の映像はこちら)。
内容は、1月から12月までの12章構成で、月ごとのテーマに沿った現代の日常の中で吟じたい詩とその作者、作られた背景、その詩の吟じ方を紹介しています。
また、詩吟に関する質問とその回答、詩吟による日常生活におけるメリット、巻末には、簡単に大きな声が出る発声法について解説します。
大きな声を出すと、こころが晴れ渡る!詩吟の歴史から大きな声の出し方、名詩の解説など、徹底的にわかりやすく紐とく詩吟入門書です。
本書への思い
そもそも、本書を執筆するきっかけは、詩吟を広く知ってもらいたいということでした。現在、まったくの初心者に向けた「とにかくわかりやすい詩吟入門書」というものが、ほとんどありません。漢詩の解説本はあっても、歌の発声法とは一緒になっていませんし、また、古典の詩と日常とをからめて紹介する書籍も多くはありません。詩吟を知りたい人にとって入門しやすい指南書がないという状態だったのです。
そこで、本書では「詩そのものの解説」、「日常での楽しみ方」、「歌の発声法」という三つの視点から、詩吟そのものを照らし出してみました。
詩吟は高齢者の趣味、難しいもの、と思われがちですが、そんなことはありません。ただ、詩吟に触れる機会のハードルがこれまで少し高かったのだと思います。ですから、本書で詩吟に初めて接する方と同じ目線に立ち、私にとって詩吟のどこが面白く、また魅力的で、奥深さを感じているのかをお伝えしようと心掛けました。
私は両親の影響で物心つく前から詩吟を吟じていましたが、当時から詩吟は世間的にあまり知られておらず、衰退の一途をたどっていました。現在では、教室に来てくださる生徒さんを含めて、詩吟をやってみたいという声が少しずつ私のもとに届けられるようになりました。近年、改めて日本人が日本を知る、というような伝統文化を見直す気運もあり、そこに関心を持つ人も増えています。
詩吟で吟じられる詩は日本屈指の名詩です。そのような詩を気軽に各々の観点で楽しむことができるのが詩吟の魅力なのです。そして、こころとからだのバランスが必要な現代社会において、詩吟が若い世代になじみやすいものになり、また、幅広い世代にとって気軽に学べる伝統文化のお稽古事として、日本から世界に広まっていけば本望です。
タイトルの「詩吟女子」ですが、女子のみならず、老若男女、誰でもできるのが詩吟のいいところです。ただ中々日常で知る機会が少ないので、もっと身近に感じていただきたかったため、このようなタイトルにしました。
エッセイ風で詩吟が楽しく学べますので、ちょっとでも詩吟に興味を持たれたら読んでいただきたいです!
本書概要
【タイトル】「詩吟女子ーーセンター街の真ん中で名詩を吟じる(改訂版)」
【販売】全国の書店&オンラインにてご購入いただけます!
【著者】乙津理風
【版元】春秋社
【定価】2,640円(税込)
【目次】
まえがき
序――詩吟をより楽しむための10の質問
第1章 一月 正月――お正月に吟じたい和の心を感じる詩吟
第2章 二月 立春――春が待ち遠しくなるぽかぽか詩吟
第3章 三月 送別――送別会で涙を誘うサヨナラ詩吟
第4章 四月 花見――お花見を盛り上げるワイワイ詩吟
第5章 五月 五月病――五月病を吹き飛ばすパッション詩吟
第6章 六月 結婚――結婚式で吟じたいお祝い詩吟
第7章 七月 海――海に向かって吟じたい詩吟
第8章 八月 納涼――暑さも吹き飛ぶクールな詩吟
第9章 九月 月見――お月見をしながら吟じたいロマンチック詩吟
第10章 十月 秋風――秋風が身にしみる味わい詩吟
第11章 十一月 酒――お酒を吞みながら吟じたい味わい詩人
第12章 十二月 雪――一年の締めくくりに吟じたい詩吟
実践編 詩吟道場――簡単、呼吸&発声法入門
あとがき
改訂版刊行にあたって
参考文献