旅の途中で吟じたい詩吟「楓橋夜泊」

2020.12.13

旅人の情景を美しく歌った詩吟「楓橋夜泊」をご紹介します。

「楓橋夜泊」 張継

月落ち烏(からす)啼いて 
霜(しも)天に満つ

江楓(こうふう)漁火(ぎょか)
愁眠(しゅうみん)に対す

姑蘇(こそ)城外の 寒山寺

夜半の鐘声(しょうせい)
客船(かくせん)に到る

通釈

月が沈み、烏が鳴き、霜が空に満ち満ちている。漁り火に照らされた楓の紅色が、旅愁のために眠れない目に映る。蘇州の町の外にある寒山寺から、夜中を告げる鐘の声が、私の乗る舟にまで届いてきた。

***

中国唐代の政治家・詩人、張継(ちょうけい、753年頃)の七言絶句の漢詩です。

「月が沈み、烏が啼いて、霜の気が天に満ちる」とは、まさしく夜明けが近い情景です。

かと思ったら、寒山寺の夜半の鐘がゴーンと鳴って、まだ夜明けではないと気づく。このハッとした驚きが胸を打ちます。

旅の愁いや故郷を思う淋しさで、なかなか眠れないのです。こういうことってありますよね〜。ぜひ吟じてみてください!