恋心を匂わせる?詩吟「胡隠君を尋ぬ」

2020.12.11

川沿いを散歩しながら吟じたい、春うららかな詩吟「胡隠君を尋ぬ」をご紹介します。

「胡隠君を尋ぬ」 高啓

水を渡り 復(ま)た水を渡り

花を看(み) 還(ま)た花を看る

春風 江上(こうじょう)の路

覚えず 君が家に到る

通釈

あちらの小川を渡り、またこちらの小川を渡り、堤の花を見、また花を見る。春風のそよ吹く川のほとりを歩いていると、知らず知らずのうちに、あなたの家にたどりついてしまった。

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今から650年程前、中国明代初期の詩人、高啓(1336-1374)による五言絶句の漢詩です。

この詩を知ったとき、なんてロマンチック!と思いました。

しかし、よくよく調べてみると、恋の歌だと思っていたのは私の勘違いだったようです。詩のタイトルにある通り、「隠者を訪ねる」という内容です。隠者というのは大体、世捨て人のおじいさんですよね。なーんだ、がっかり。

それはさておき、この繰り返しの調べがなんとも美しい!散歩しながら吟じたい、おすすめの詩吟です。