【試聴】お月見で吟じたい詩吟「中秋の月」
2016.09.15
「中秋の月」蘇軾
満月の綺麗なお月見で吟じたい詩吟、蘇軾の漢詩「中秋の月」をご紹介します。
暮雲(ぼうん)收まり尽くして 清寒(せいかん)溢(あふ)る
銀漢(ぎんかん)声無く 玉盤(ぎょくばん)を転ず
此の生此の夜 長(とこ)しえに好(よ)からず
明月(めいげつ)明年(みょうねん) 何れの処にか看(み)ん
銀漢(ぎんかん)声無く 玉盤(ぎょくばん)を転ず
此の生此の夜 長(とこ)しえに好(よ)からず
明月(めいげつ)明年(みょうねん) 何れの処にか看(み)ん
意味
夕暮れの雲はすっかりきえてしまって、すがすがしい冷気があふれるばかりである。天の川が音もなく静かに流れる中を、明月が移って夜も更けて行く。わが生涯、そうそうこのすばらしい中秋の夜に出会えるものではない。この明月、明年はいったいどこで見ることができるであろうか。
「中秋の月」について
作者・蘇軾(1037-1101)は、中国北宋の政治家・詩人です。蘇東坡とも呼ばれ、唐宋八大家の一人。北宋代最高の詩人とされています。お月見シーズンに月を見ながら吟じたい詩吟です。